大島てる訳あり事故物件の信憑性は!?他サイトで調べる手段やデマを削除する方法
マンションなどを借りる時など、訳ありの事故物件サイトを調べるときに有名なサイト「大島てる」。
しかし、大島てるのサイトは、すべての事故物件が掲載されているわけではなく、信憑性も低いことをご存知ですか?
- 大島てるの信憑性がどれくらいあるのか?
- 大島てるは誰が更新を行っているのか?
- 大島てるに事実ではないのにサイト上に載ってしまった場合削除は可能なのか?
今回は、そんな大島てるサイトについて、上記の3つの疑問を中心に、宅建士としての意見と不動産業界の経験をふまえてお伝えしていきます。
今住んでいるマンションなどの過去が気になる人だけでなく、これからお部屋を探したい人も参考になるはずです。
因みに、夜に寝れなくなるような怖い内容ではありませんのでご安心ください。
不動産の訳あり事故物件とはどんなもの?
そもそも、訳ありの不動産物件とはどんな物件なのでしょう?
実は、訳あり事故物件には国によって明確な基準があるのです。
2021年に国土交通省から、事故物件のガイドラインが制定されました。
それによると、事故物件とは主に2つの物件のこと。
- 自然死や不慮の事故死以外の死
- 特殊清掃が必要となる死
参照:国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」より
上記の2つのことが発生した物件のことだと、制定されました。
しかし、あくまでもガイドライン上であることから法的拘束力はなく、不動産会社によってどのくらいの死から告知するかの判断は様々です。
実際に、死に関するすべてを伝える不動産会社もあれば、最低限の情報しか伝えない不動産会社もあり、はっきりとしたルールはありません。
また、賃貸物件の告知期間は約3年と定められている為、原則としてそれ以前の死については告知しなくても良いとされております。
訳あり事故物件サイト「大島てる」の信憑性は?
日本で一番有名な、事故物件公示サイトである大島てる。
結論から言うと、大島てるのサイトは、誰でも簡単に投稿することができる為、信憑性はなく参考程度にとどめるのが良いでしょう。
しかし、一般の方のみならず、不動産業者関係の方にはかなり知名度がある為大きな影響力があります。
その為、中には嫌がらせや根拠のない事件までも投稿されており、風評被害にあっている不動産会社も少なくはありません。
実際に大島てるを使用し事故物件かどうか調べる際は、ニュースで確認したりオーナーに問い合わせたりと、事実確認を行った方が良いです。
しかし、「問い合わせるのはきまずい…」「そこまでするのは面倒」など考えたりする方も多いかと思います。
大島てる以外に事故物件を調べる方法は?
大島てるサイト以外にも調べる方法はあります。
例えば、大手不動産サイトであるSUUMOやアットホームなどのフリーワード検索で「心理的瑕疵」「告知事項あり」などのキーワードを入力し調べることで、物件が事故物件かどうか調べることもできるのです。
他にも「UR都市機構」や「JKK東京」は公的な住宅機関の為、信憑性が高く簡単に調べることができます。
もっとしっかり調べたいという方は、「成仏不動産」などが便利です。
人が亡くなった物件や、告知事項のある物件を専門的に扱っている不動産のHPから物件検索を行ってみるのも良いでしょう。
大島てるに掲載されている物件は貸しにくくなる?
自分や家族名義のマンションなどが大島てるに掲載されている物件は貸しにくくなったり、売却もしにくくなるのでしょうか?
結論から言うと、大島てるに載っている物件は少なからず不動産取引に影響が生じます。
実際にこれから住む家が、事故物件として大手サイトに掲載されているのは嫌悪感を抱く人が多いです。
何故なら、少なからず事故物件の可能性があるというのは、これから住む際に恐怖に感じる方が多いからです。
その為、いいなと思う物件があったとしても、大島てるに載っていた場合は、事実かどうか関わらず、その物件は避ける方が多くなります。
とは言うものの、不動産業者がお客様に物件を紹介する際、大島てるに載っているからといって告知義務はありません。
しかし、元不動産業者からの立場からすると、契約前に大島てるは確認していることが多いかと思います。
不動産業者も実際に大島輝をチェックする?
実際に筆者の私が働いていた不動産会社では、稟議書に大島てるに載っているかどうかのチェック項目はありました。
そして、仮に載っていた場合は、後々のトラブルを防ぐため紹介することは避けていたのも事実です。
特に賃貸ではなく売買物件では、取引する物件だけでなく、そこから約300m以内に大島てるに載っている物件はないかチェックしていました。
やはり何千万、何億と金銭が動くことが多いため、かなり慎重になることが多いのです。
上で紹介したように、事故物件や告知事項があるような物件を専門にしている「成仏不動産」のような業者もあります。
事故物件の相場は?
基本的に事故物件は、相場の約2割~3割ほど安く出されることが多いです。
通常の不動産会社では取り扱い辛いところがありますが、専門の不動産業者であればその特殊性に対する専門知識やノウハウを持っている為、円滑に話を進めることができます。
もし、事故物件で困っている方がいらっしゃるのであれば、まずは専門業者に相談してみるのをオススメします。
もし大島てるに載ったら削除できる?
何も起きていないのに勝手にデマを掲載された
ボヤ騒ぎはあったが、死人も出ていないし建物も焼けていないのに、サイト上では死人あり、全焼と大袈裟に掲載されている
このような、事実無根のデータが大島てるに載っている場合があります。
その場合は、削除依頼することが可能です。
実際に大島てるサイトに間違った情報が掲載されていて削除依頼をしたことがあります。
削除のやり方としては、主に2つ。
- ユーザーへ削除するよう直接連絡を行う
- サイト経営者に対して削除するよう連絡を行う
しかし、ユーザーへ削除するよう連絡を行う場合は、ほとんど返答もなく削除されないことが大半でした。
ですから、基本的にはサイト運営者の大島学氏に直接連絡をすることも多かったです。
それでも、連絡をしたからといってすぐに削除されるわけではなく、内容が事実でないと立証できるような証拠を提出しなければなりません。
その為、仮に掲載されていた内容が正しかった場合は、物件所有者や管理会社が削除依頼を行ったとしても消すのは不可能に近いです。
まとめ
訳あり事故物件が掲載されている大島てるのサイトについて様々なことを紹介させていただきました。
しかし、結論としては、やはり信憑性が薄くデマも多いです。
上でも述べましたが、一般ユーザーが投稿している為、すべての事故物件が掲載されているわけでもないのです。
また、中には事故物件なのに情報が漏れて抜けていることもあります。
もし自分が住んでいる物件、検討している物件が事故物件かどうか調べたい場合は、大島てるは参考程度にし、他の公的な物件サイトや大手物件サイトでの検索、不動産業者やオーナーへ直接問い合わせたりなどするのが、一番確実でしょう。
また、2021年に国土交通省から新しい事故物件のガイドラインが制定され、自然死や不慮の事故は発見が早ければ告知しなくても良いとされており、3年以上前の死に関することは告知義務がありません。
その為、事故物件かどうかは自分から調査したり、聞いたりしなければ分かりにくくなってきています。
とはいえ、事故物件に不安や嫌悪感を抱いている方は多いかと思います。
不安を抱いている自分や家族を守る為にも、納得いくまで不動産と相談し自分にあった物件を見つけましょう。
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